土地購入に至るエピソード

前回のおはなし

購入を検討中の物件は、お金に困った(前)持ち主が借金の返済に充てるため売却したもの。というより、平たく言えば競売物件みたいなものだったようです。

ですから、抵当権(当然借金も)が残っていたわけです。

でも、この時点では、その辺の事情は解りませんでした。

ただ(現)所有者は今回購入してくれるなら、手続き前までには「綺麗にしておきます」との事でしたが、私はますます怪しく感じていました。

土地→だまされる。不動産→ミステリー。

偏見とも言える、こういった図式が私の脳裏を駆け巡っていたからです。

そこで、はたして本当に(前)所有者が土地を手放したのか。仮に手放したとしても納得のうえで、合意の上で成り立った売買だったのかを確認するため、(現)所有者と(前)所有者(あー、ややっこしい)の関係者と現地で会うことになりました。

あとから、「俺の土地だ、返せ!」と言われたら大変なことですし、何度も言うようですが「土地=怖い」というイメージを持っていたので、疑えばキリがない私の心を見透かしたのか、(現)所有者は自ら「現地で皆が集合して、会っておきましょう。その方が安心ですから」と申し出ました。

そうなんです。胡散臭いような怪しいようなこの物件に関して、私は前に進むことを決めていたのかもしれません。

とにかく車を飛ばして現地に向かい、約束の時間に到着しました。

そして、(前)所有者と紹介された腰が曲がった小柄なお年寄りが3人。

強面のオジサンでも登場するのかと思っていたので、かなり拍子抜けしましたが、「この方が前の所有者です」と紹介されて頷くお二人。私も一応納得して、その日は解散となりました。

何か事情があって手放さざるを得なかったのだろうとは思いつつ、書類上を含め、まちがいなく確認できたことになります。

今後は、これらの状況を踏まえ、今後どうするのか。いよいよ私が決断する時期。田舎づくり、さらに進みます。

つづく

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